逆流性食道炎【胃が痛い】

胃酸が逆流し、食道の粘膜に炎症が起こることで、慢性的に胸焼けを感じる症状が現れます。
特に夜間や空腹時に症状が出ることが多く、激しい痛みよりも不快感が混じった痛みが特徴とされます。

機能性ディスペプシア【みぞおちが痛い】

胃カメラ検査では粘膜に異常が見つからないのに慢性的な痛み症状が現れます。

食道がん【背中が痛い】

食道がんは、食道内でがん細胞が異常に増殖する状態であり、食物を嚥下する際に強い胸や背中の痛みが生じることが特徴です。また、咳、喉の痛み、声のかすれ、体重減少などの症状も見られます。初期の段階ではほとんど症状が現れず、注意深く検査を行う必要があります。

急性胃炎【胃の痛み】

急性胃炎とは、胃粘膜が急激に炎症を起こした状態であり、内視鏡検査によって急性胃粘膜病変（AGML）が確認されます。突然発生する胃の痛みが特徴的で、吐き気や嘔吐、発熱などの症状も伴うことがあります。ストレス、痛み止め（ロキソニン®やボルタレン®）などの薬剤、暴飲暴食などが原因となります。

十二指腸炎【みぞおち、背中に痛み】

十二指腸粘膜に炎症が起こり、進行するとみぞおちや背中に痛みを感じる状態を指します。吐き気や不快感などの症状が伴うこともあります。急性胃炎と同じような原因が考えられます。

胃がん【みぞおちが痛い】

胃粘膜の細胞ががん化している状態を胃がんと呼びます。国内では肺がんや大腸がんに次いで死亡数が多く、男性に多い疾患です。みぞおちの痛みが特徴的で、胸の不快感や食欲不振、吐き気なども見られます。胃がんは症状が出てから発見される場合が多いため、定期的な胃カメラ検査が重要です。

慢性胃炎（ピロリ菌感染症）【みぞおちの痛み】

ピロリ菌感染が長期化し、胃全体に炎症が広がって慢性的胃炎となることがあります。
症状としては、みぞおち付近の持続的な痛みが特徴的で、胸やけ、悪心、嘔吐、膨満感、食欲不振などの不快な感覚を伴うことがあります。

胆のう炎【背中の痛み】

胆石によって、胆のう管が閉塞したり胆のうの壁に傷がついたりして、胆嚢の粘膜が炎症を起こした状態が急性胆のう炎です。また、胆のう炎を繰り返すことで、胆のうの壁が厚くなり、慢性胆のう炎となることがあります。
食後、右上腹部や背中に激しい痛みが生じ、吐き気や嘔吐、発熱などを伴うことがあります。特に発熱を伴う場合は、外科手術（胆嚢摘出術）が必要となる可能性がありますので、早めに外科専門医の診察を受けることをおすすめします。

「胃が痛い」という患者さまへ

ピロリ菌がいるかいないかで治療が全然違ってきます。
ピロリ菌がいなければ胃がんの発生率が少ないので動きの改善をします。
ピロリ菌がいる場合は除菌をし、定期的に検査をします。

「みぞおちが痛い」という患者さまへ

実は、お腹の痛みは全部このみぞおちに集まるのです。
虫垂炎や胆石症も初めは「みぞおちが痛い」という症状があります。
「みぞおちが痛い」ことを胃が悪いと一概に決めつけずまずは受診しましょう。
そのためにかかりつけ医として気軽に相談していただけることが一番です！

「背中が痛い」という患者さまへ

食道炎、膵臓、胆石症胆嚢炎、肺がん、動脈瘤など怖い病気が隠れていることもありますので、しっかりと受診しましょう。
当クリニックでも、経験を活かして、しっかりと診断を行いかかりつけ医として治療を進めることができます。